タランティーノ監督『パルプ・フィクション』レビュー
自分はこれまでアニメばかり観てきたのですが、最近になって、アニメを語る際に実写映画の知識も必要だなと感じています。
なので、現在、実写映画を勉強中です。
映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと シド・フィールドの脚本術
- 作者: シド・フィールド,安藤紘平,加藤正人
- 出版社/メーカー: フィルムアート社
- 発売日: 2009/03/31
- メディア: 単行本
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ハリウッドの脚本家であるシド・フィールドの本、『映画を書くためにあたながしなくてはしなくてはならないこと』に、本作の脚本術がこれまでの映画の常識を覆した、みたいなことが書かれていたので観てみました。
ちなみにこの本は、実写映画だけでなく、いろいろな映像作品の脚本にも応用が効くと思うので、アニメの脚本に興味を持たれている方にもオススメです。
シド・フィールドの本で解説されていたように、物語の構成が非常に斬新で驚きました。時間軸も飛び飛びで、はじめは主役が固定されていない群像劇なのかな、とも思いましたが、違いましたね。
ざっくり言いますと、3本の短編になっていました。
映画の構成は以下のようにまとめられます。
プロローグ
ヴィンセント・ヴェガとマーセルス・ウォレスの妻
黄金の時計
ボニーについて
エピローグ
このような物語構成を「ブックエンド・テクニック」と言うらしいです。(シド・フィールドの本より)
小説ではよく見かける構成ですが、映画では初めて観たので斬新でした。
あと、驚いたのが吹き替えの声優陣の豪華さです。
鈴置洋孝、大塚明夫、山寺宏一、勝生真沙子、玄田哲章、田中敦子、立木文彦など、錚々たる面子。
あの「少佐」が「クリトリス」とか卑猥な単語を連呼してたりします。
字幕か吹き替えで観るか?問題ですが、私は出演する声優によって変わります。根がアニオタということもあり、好きな声優が演じていたら吹き替え、そうでない場合は字幕というスタンスです。
映画好きの方からすると邪道かもしれませんが……。
音楽の使い方もシャレてましたね。
OPやEDを除きそのほとんどが、ラジオやレコードなど、実際の劇中で流れている音楽をBGMとしていました。
私的に、大好きなKool&The Gangの「Jungle Boogie」が使われていて嬉しかったです。
ですが、何より本作で魅力的だったのは、「会話」ですかね。
ヴィンセントとジュールスのユーモアに富んだやり取りや、終盤のレストランでの緊張感あふれる攻防など、会話で魅せていました。
全体的に派手なアクションも少なかったし。