フリントは風に舞う。

アニメ語りメイン。出崎、富野好き。実写は目下勉強中。

『世紀末アニメ熱論』でアニメの接し方を反省する

 

世紀末アニメ熱論

世紀末アニメ熱論

 

 

アニメや映画を観る際、批評家的な冷たい視線で作品を鑑賞してしまってはいないだろうか? かく言う私がそうであった。レビューブログをやっているもんだから、「記事のネタになりそうなところはないか?」と探偵みたいに観たりして。


だが、それはマズい。「何故アニメを観ているのか?」を考えれば明白だ。私がアニメを観る理由は、「感動したい」あるいは「心をさぶられたい」からだ。作品を鑑賞するときに先入観は浅知恵は邪魔になる。素直な気持ちで作品に接したい。

 

そんなことを改めさせて考えさせてくれたのが、氷川竜介による『アニメ世紀末熱論』だ。本書は、アニメ評論家/アニメライターである氷川による各媒体に掲載された原稿をまとめたものだ。作品に隷属しない「主体性」を持った文章は、とにかく「熱い」。こういうレビューを目指したいものである。

 

各作品に対する批評は、どれも面白いし、勉強になる。
各原稿単体も素晴らしいのだが、それら全体から発せられる、筆者のアニメに対する接し方、作品を評するときのスタンスに刺激を受けた。
まずは感動ありき。自分に生じた生理的な反応を信じて、作品を語る。
このスタンスでアニメや映画に接していこう。