フリントは風に舞う。

アニメ語りメイン。出崎、富野好き。実写は目下勉強中。

『ガンダムビルドファイターズ』第20話 「裏切りのアイラ」

フェリーニVSアイラ回。

レイジのことが気がかりで劣勢だったアイラだが、脳波コントロールにより強制的に覚醒。圧倒的な強さを発揮し、フェリーニのウイングガンダムフェニーチェを蹂躙する。勝利したアイナだが、その正体がレイジたちにバレてしまう。

 

悠木碧の演技にシビレた

フェリーニが自機を「自爆」させて相手を巻き添えにしようとしたのは、言うまでもなく『ガンダムW』のオマージュ。視聴者として「いいぞやれ!」とはやし立てるような気持ちで観ていたところ、キララさんの怒号が飛んできた。

第20話の何が良かったって、ここのキララ演じる悠木碧の鬼気迫る演技です。役者の演技をひとつのシーンだけをとって褒めるのは、本当は良くないことだけど(他の部分はどうなんだ? となるから)、非常に感銘を受けました。

声優・悠木碧はやっぱり上手いし、個人的にも好きなタイプ。声質的には高めの声でいわゆる「アニメ声」っぽいんだけど、アニメ的な「記号」っぽい演技はしません(意図的にすることはありますが)。もともと子役上がりというのもあって、その演技はどこか「生っぽさ」を感じさせます。

ただ単にキャラクターに「声」を乗せるだけではなく、役者自身が持つ個性・演劇性を付加する。これがアニメにおける役者の理想的な芝居です。富野御大の受け売りですが(富野著『映像の原則』で演技論に言及しています)。

このアイラがフェリーニを叱咤するシーンは、悠木碧の役者としての魅力が存分に発揮されていました。