フリントは風に舞う。

アニメ語りメイン。出崎、富野好き。実写は目下勉強中。

文章力を向上させる本の定番『日本語の作文技術』 

 

新装版 日本語の作文技術

新装版 日本語の作文技術

 

 

ブログとは、文章によって自分の考えや主張を表現する場です。それなのに恥ずかしながら私は文章力にあまり自信がありません。なので今回、文章力を付けようと本書・『日本語の作文技術』を読んでみました。

 

文章力の向上をうたっている本は山ほどありますが、何故この本を選んだのかというと、アニメ評論家・藤津亮太がオススメしていたからです(笑)。

 

著者・本田勝一は、「ジャーナリスト」。

本書が掲げているただひとつの目的は、「読む側にとってわかりやすい文章を書くこと」。小説や詩のように、美しさや芸術さを求める文章を書くためのテクニックは一切載っていません。あくまでも「言いたいことが正確に伝わるか」ということに、本書の目的は集約されています。

 

わかりやすい文章を書くためのカギとなるのは「修飾語」と「読点」

■「修飾語」

 下記に3つの「紙」があります

白い紙

横線の引かれた紙

厚手の紙

 

上記の「紙」にかかる修飾語をひとつにまとめたらどうなるでしょうか。下記のように何パターンか考えられます。

×白い横線の引かれた厚手の紙

×厚手の横線の引かれた白い紙

◯横線の引かれた厚手の白い紙

いちばん違和感なく、すんなり読めたのは一番下の「横線の引かれた厚手の白い紙」だったと思います。他のふたつと違うのは、「節」がいちばん前に来ていることですね。

 

このようにひとつの単語に修飾語が複数かかっている場合は、「節を先にして、句を後にする」のがポイント。

 

この他にも修飾語を使う際には、「長い順に」「大状況ほど前へ」「親和度(なじみ)による転換」といった注意点があります。

 

■読点

読点(テン)についての記述は、読んでかなり反省されられました。これまでいかにテキトーにテンを打っていたのかと。

 

具体的なテンの打ちどころが原則ともに説明されていますが、要するに大事なことは「的確な場所で打つ、必要の無いところでは一切打たない」ということです。

 

これまで私は「ちょっと長くなったからこの辺で打つか」と安易にテンを打っていましたが、今後はちゃんと考えて打つようしたいです。

 

その他勉強になったこと

・漢字とカナに関して、どちらが多すぎても少なすぎても読みにくい文章になる。読みやすくするために配分を意識して書く。

・反対でも因果関係を表すわけでもない接続助詞「~が」はどんな文章でもそれっぽく繋げられるから便利。しかし、読者の思考の流れを分断するため、あまり使うべきではない。

 

むすび

もっと早く読んでれば良かったな、と思うくらい良い本でした。お世辞抜きに。

ちまたには文章力の向上をうたった本がたくさん出ていますが、基本書としてまず1冊持っておくならコレです。ライター・編集者など、出版関係者からも評価が高いので、マチガイないです。