フリントは風に舞う。

アニメ語りメイン。出崎、富野好き。実写は目下勉強中。

アニメレビュー 07/07(月)

■「ばらかもん」第1話
原作:ヨシノサツキ:監督:橘正紀/シリーズ構成:ピエール杉浦/キャラクターデザイン:まじろ/音楽:川井憲次/アニメーション制作:キネマシトラス

書道家として新たなスタートを切るため、田舎に移住した青年。そこで天真爛漫な女児と出会う。物語の幕開けとなる1話は「ボーイ・ミーツ・ガール」といった趣。
書道家」が主人公というのは珍しい。
女児・なるが無邪気でかわいい。声を当てている原涼子は、実際に子ども。声優的な記号っぽい演技ではない。生っぽさが良い。

オープニングとエンディングが対になった構成がお見事。映画的な構成だった。思わず唸った。
主人公は自身の「平凡さ」に悩まされている。オリジナリティ、個性が無い。ドラマとしては、それを得ていく過程が主軸になりそう。
田舎を舞台に、現地の人々の交流を描いたり、自然の美しさを見せていた。「田舎もの」のお約束。
音楽は川井憲次川井憲次が「ほのぼの系」の作品をやるのは最近では珍しい。押井守作品や『00』などハードな世界観の作品を手がけるイメージがある。でも過去に『めぞん一刻』や『らんま1/2』などもやっている。ギャグもいける音楽家なのだ。


■ 人生相談テレビアニメーション「人生」 第1話
原作:川岸殴魚/監督:川口敬一郎/シリーズ構成:荒川稔久/脚本:荒川稔久玉井☆豪大知慶一郎/キャラクターデザイン:下谷智之/音楽:カワイヒデヒロ/アニメーション制作:feel.

ライトノベル原作。新聞部に所属する少年が、3人の女の子と共に、生徒から寄せられた「人生相談」を解決していく。
タイトルからは『スケットダンス』みたいに、人助けをするために一生懸命奮闘する感じの作品なのかなと思っていた。実際には「生徒会もの」「日常系」ものであった。
監督は川口敬一郎。ちなみに『スケットダンス』の監督も務めていた。テンポの良い演出とギャグが得意。本作でもそれを発揮。
理系の女の子が可愛かった。ふだんの冷めた表情と、もじもじしながら恥じるそのギャップが良い。
2話以降は観ないかなぁ……。


■「毎度!浦安鉄筋家族」第1話
原作:浜岡賢次/監督:大地丙太郎/音楽:山本はるきち/アニメーション制作:スタジオディーン

1原作は『週刊少年チャンピオン』連載のギャグマンガ。998年に同じく大地丙太郎監督によりTVアニメ化されている。本作は第2期。
2分間枠アニメ。瞬発力あるギャグアニメだから、これぐらいの尺がちょうど良いのかも。気を抜いて楽しめる。
大地丙太郎の持ち味であるハイテンションなギャグが炸裂。
視聴続行する。


■「さばげぶっ!」第1話
原作:松本ひで吉/監督:太田雅彦/シリーズ構成:あおしまたかし/キャラクターデザイン:工藤昌史/音楽:三澤康広/アニメーション制作:studioぴえろ+

今期観たアニメの中でも屈指の面白さ。
サバゲー」をモチーフとした作品。以外にも少女漫画誌『なかよし』連載のマンガが原作。「武器と少女」、設定的には男性受けしそうな内容である。
「少女マンガ」らしさを感じる部分もあった。「お姉さま」を取られたと思って嫉妬した女生徒からイジメをされる展開が、メタ的に組み込まれていた。
キャラクターが魅力的。鋭いツッコミが冴えるモモカ、変態だけどカリスマ性ある美煌先輩が特に気に入っている。
玄田哲章のナレーションがいい味を出している。おそらくアニメオリジナルの演出。メタ的な部分もある。
全体的に90年代テイスト。昔懐かしい脳天気で明るい少女マンガ。懐かしい感じがする。
同じ「サバゲー」がテーマということで、『ステラ女学院高等科C3部』を連想した。だが作風的にはまったく違う。『C3部』はマジメにサバゲーをやっており、なおかつ主人公のドラマをきちんと描いていた。主人公の挫折を描いたりとシリアスな面もあった。サバゲー描写も比較的リアル重視。
それに対し『さばげぶっ!』はコミカル路線。ドラマをきっちり見せたり主人公の成長を描くというよりも、サバゲー部での日常や少女たちの関係性をほのぼのと描く感じになりそう。被弾した際に血が吹き出たり、本物の戦場のような空間が登場したりと、「サバゲー」描写はケレン味重視。
毎週楽しんで観れそう。



■「アカメが斬る!」第1話
原作:タカヒロ、田代哲也/監督:小林智樹/シリーズ構成:上江洲誠/キャラクターデザイン:中村和久/音楽:岩崎琢/アニメーション制作:WHITE FOX

帝都に蔓延る「悪」を討つ殺し屋集団・ナイトレイドの活躍を描く。「必殺仕事人」っぽいダークヒーローもの。
原作マンガの「原作」をタカヒロが担当。元はエロゲー方面で活躍していたライター。『つよきす』時代からタカヒロのファンなので、氏の最近の活躍は嬉しい。
物語の幕開けとなる「ツカミ」としてはインパクトがあって良かった。ナイトレイドの容赦無き殺人、凄惨な拷問の描写など。
継続して試聴する。



■「月刊少女野崎くん」第1話
原作:椿いづみ/監督:山崎みつえ/シリーズ構成:中村能子/キャラクターデザイン:谷口淳一郎/音楽:橋本由香利/アニメーション制作:動画工房

このアニメ好き!
売れっ子少女マンガ家の男子高校生と、彼に恋する女子高生の恋愛模様を描いたラブコメ。「現役高校生でありながら少女マンガ家」という設定の面白さ。
アニメーション制作は動画工房。最近注目しているアニメーションスタジオである。『恋愛ラボ』『未確認で進行形』といい、動画工房がつくったアニメはどれも面白い。
動画工房の魅力は、「動きの面白さ」。とくにアクションがいい。「次はどんな動きを見せてくれるんだろう?」とワクワクした気持ちで観続けられる。また作画に感情が乗っているから、キャラも魅力的に描かれる。「動画工房」という名前どおり、「動き」にこだわりが見られる。
プレスコ」を採用。音響監督がなんと「松尾衡」。プレスコを採用していることは、視聴後に知った。2話以降、そのあたり注意して観ていきたい。
今のところ、今期のアニメのなかでは『グラスリップ』についで好きな作品。継続して楽しんでいきたい。